6月1日に施行された2024年度調剤報酬改定で、「地域に必要な医薬品を供給する」という薬局の体制が評価されました。
平時はもとより、災害時や感染症拡大時の薬局の役割が期待されています。
これは、東日本大震災の時の薬局の活動、新型コロナウイルス拡大時の薬局の活動が評価につながったといえます。
でも、のど元過ぎれば暑さ忘れる!という言い伝えのように、貴重なノウハウも徐々に私たちの記憶から薄れていってしまいます。
そこで重要なのは、繰り返し行う研修と訓練。
令和6年5月12日に行われた、第25期下期の全体会議は薬局の役割を意識した内容となりました。
6月からの調剤報酬改定の詳細やサイバーセキュリティ対策、電子処方せん、フォローアップ、マイナンバーカードの促進、そして 災害や新興感染症の発生時等対応など盛り沢山な内容です。
その中から 新興感染症対策の一環として、全薬局で個人防護具の着脱訓練を行いましたので、その模様をお伝えします。
個人防護具の着脱訓練をしました
コロナ禍以降、馴染みのある個人防護具ですが、5類に移行し着用する機会もなくなりました。着用機会が減ってしまうと起こり得る『正確な着脱方法』を忘れないために、改めて全店で研修し直すことにしました。
講師は、クラージュ薬局薬剤師の金子さんが担当です。動画とともに、着用から着脱、そして廃棄方法の説明を聞きながら、各店実地で実際に着脱をしました。
新興感染症に備えるには、定期的な確認が重要です。新型コロナウイルス感染症が5類に移行して1年が経ちました。まだ1年ということもあり、各薬局の様子をみる限りサクサクと着用できているようでしたが、数年経てばこの記憶が薄れることもあるでしょう。災害や感染症のマニュアルは忘れる前の再確認と、新たな情報が加わることもあるため定期的な見直しをする必要があると実感した訓練となりました。
日頃の備えが地域を支える
同様に、災害発生時、被災地の薬局や薬剤師には多くの役割が求められます。 例えば、被災者に対する医薬品の供給、医療救護所での支援活動、不足が予測される医薬品の補給の手配などです。
災害の発生頻度は思ったよりも多く、サンテのある茨城県は地震の発生数は全国ベスト3、大規模水害も1~3年に1度は発生しています。
災害が起こらないことを願うばかりですが、もしもの時に「地域に必要な医薬品を供給する」という薬局の体制を維持できるように、 今後も1年に2回実施する全体会議を活用した研修や訓練、各店舗での意識向上を行い体制を整えてまいります。