5月に入り急に気温が上がり始めました。これからは熱中症予防のための水分補給が欠かせない季節になります。

熱中症とは、高温多湿な環境により汗などでの体温調節がうまく働かなくなり、体内に熱がこもってしまう状態をさします。屋外で活動している時だけでなく、室内で何もしていない時でも発症する可能性があるため、注意が必要です。

今年度の「熱中症警戒アラート」は、令和7年4月23日(水)から10月22日(水)までの間、全国で運用されます。熱中症警戒アラートが出ている時は、水分補給や日中の外出を控えるなど、特に熱中症予防に気を配る必要があります。
また、屋外で働く方、1時間を超える長時間のスポーツをするなどの場合には、塩分に加え糖分の入ったスポーツドリンクや経口補水液をこまめに補給することが大切です。

熱中症予防ドリンクの作り方は、水に砂糖と塩、お好みでレモンなどの柑橘類を少々混ぜるだけで出来上がります。糖分を控えたい方は、調整することができますので、おすすめです。
*砂糖(上白糖)大さじ1杯は、約9gです。

市販のスポーツドリンクは500mlのペットボトル1本に約30gの糖分が含まれています。例えば、バスケットやサッカーなどの激しい運動をする場合は、効果的な水分・電解質の補給(発汗により体外に失われたものを補う)とエネルギー補給(疲労防止、パフォーマンスの維持・向上)ができるスポーツドリンクが適しています。
スポーツドリンクは飲みやすく美味しいですが、常に飲むという状態は糖分の過剰摂取になりかねませんので、水分の摂り方はシーンによって使い分けが大切ですね。

熱中症対策として塩飴を活用している方もいらっしゃるかと思いますが、必ず水分も一緒に摂るようお願いします。汗で失われた分の水分を補給せずに、塩だけ摂取すると逆に細胞から水分が出ていってしまいます。塩飴に含まれる塩分程度では影響は少ないと思いますが、塩飴1個に対してコップ半分程度の水分を補給することをおすすめします。

また、大量に汗をかき、水分と塩分が減った状態の時に水だけを補給すると、のどの乾きは解消しますが、自覚症状がないまま体内の塩分割合が低下して、熱中症になってしまうことがあります。
水分にプラスして塩分の補給は大切です。
ただし、現代の日本人の食事は、塩分過多気味と言われています。1日3食しっかり食べていれば、必要な塩分は摂取できます。その日の行動や体調などに合わせて調節するようお願いします。