12月の記事で社内資格試験中の様子をご紹介しました。
(詳しくは、「社内資格の試験中です」の記事をご覧ください)
今回は、社内資格合格者のその後についてのお話です。

ワンランク上の調剤事務、サンテでは「A調剤事務」と呼んでいます。この試験に合格したら、どんな業務をするのかな?気になる業務内容をお伝えします。

調剤事務の仕事とは?

「おはようございます♪」

まず患者様が来局する前に、準備

◯薬の引き出しの鍵を開けます。
◯調剤機器の電源を入れます。
 ・電子天秤
 ・錠剤分包機
 ・散剤分包機
 ・軟膏練り機  など
飲み方に合わせてお薬をひとまとめにする (一包化) する錠剤分包機や、粉を1回分ずつに分ける散剤分包機、軟膏を混ぜてくれる自動軟膏練り機など・・・
実は薬局の調剤室にはたくさんの機械が使われているんです。
薬をまとめる輪ゴムの補充、チャック付きビニール袋も用意します。店舗の特徴によっては、点眼薬・点鼻薬を専用の袋に詰めて用意することもあります。

「こんにちは♪」

営業時間内は、処方せんを持ってこられた患者様やFAXをいただいている処方せんの薬剤のピッキング(薬剤の取り揃え)を中心に行います。

医療事務が処方せんに従ってレセコン*に処方内容を入力していきます。そのデータをもとに、薬剤をピッキングしピッキング支援システムで照合させた後、薬剤師に渡します。

ほかにも、飲み方に合わせてお薬をひとまとめにする一包化や粉薬の袋詰めなど、機械で行える作業は担当することができます。
*レセコンとは、調剤報酬明細書を作成するためのコンピューターシステムです。

機械操作はOK

全自動分包機を導入している薬局は、調剤事務が操作をすることができます。

手作業もあります

サンテグループでも、オートメーション化が進んでいますが、手で行う作業もたくさんあります。
一包化といって、数種類の薬剤を一つに袋詰めすることは機械がしてくれますが、袋詰めされものを回収し不備が無いかの確認やひとまとめにするのは人の手が必要です。ご高齢の方や兄弟の患者様にわかりやすく色分けをすることもあります。

機械メンテナンス、納品チェックも大切な業務

機械のメンテナンスも調剤事務の仕事です。分包機のインクリボンや分包紙などは手作業で交換します。

調剤業務と並行して、医薬品の納品を受けて、検品し薬品を棚にしまうなどもしています。

調剤事務は、薬局のスーパー裏方

薬局の特徴により、機器の種類が様々です。どこの薬局にも1台ある散薬分包機とは別に、散剤調剤ロボットや水剤分注機や軟膏練り機がある薬局もあります。
調剤事務は、機械操作やメンテナンスを担当します。メンテナンスとは、日々の清掃や部品の点検だけでなく、データの更新作業が必要になる場合もあります。

最後に発注業務ですが、こちらも薬局の特徴により、左の写真のように 札で管理する薬局やパソコンの在庫システムで自動的に発注していく薬局と様々です。
また、棚卸作業やデッドストックの管理なども行っています。

患者様に直接お薬をお渡しすることはありませんが、調剤事務は、薬局のスーパー裏方です。配属された店舗に合わせ、薬剤師の補助として力を発揮しています。

A調剤事務資格者のMさんに話を聞きました

Q1)業務中に一番気を遣うところは、どんなところですか?

正確にピッキングすることを心がけています。他薬局の不動在庫を受け入れていることもあり、ロットバックすることもあるため、常に期限を確認しています。また、薬剤の知識をある程度把握して、用量や併用薬に注意したりと業務に役立てたいと考えています。

Q2)業務の中で一番難しいと感じることは、何ですか?

入社当時は、採用薬が1,600品目を超えていたため、薬品名を覚えるのに一苦労しました。現在は、出荷停止・出荷調整・入手困難など、様々な理由でメーカーの変更や規格違いでの対応をすることがあります。どの薬品が入荷して何が欠品しているのかを把握することが大変です。
また、これらの問題は発注業務にも影響するため、薬剤師と相談しながら格闘する日々です。

Q3)やりがいを感じる時は、どんな時ですか?

やはり、患者様や従業員に感謝された時は「やって良かったな~」と嬉しく思います。
棚卸作業は、準備から最終確認まで時間のかかる大仕事です。また、施設の処方せんをお受けしているため、一度にたくさんの作業を終えた後は、がんばった~と達成感でいっぱいです。